保険のお得や、旨い話には裏がある。今回は、一般消費者が気を付けなければならない保険の「お得、旨い」を具体的に紹介する。
★元本割れしない、解約返戻金が受け取れるという保険について。
元本割れしないや、高額な解約返戻金やというのは魅力的であり私達一般消費者が飛びつきやすく人気が出る保険商品である。
しかし元本割れしないためには、10年以上長期間中途解約しない必要がある。また解約返戻金は手数料が引かれるなど必要な保険の中に(私達一般消費者にとって)不必要な条項や要件が入っている。不必要なものには費用ももちろん入っている。
アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)のWAYS(ウェイズ)は、解約返戻金が受け取れるとうたっている。
間違ってはいけないのは、解約返戻金が設定されている事自体はプラスの点です。
しかし、そもそも解約返戻金とは、保険会社が手数料などの経費を差し引いてから払い戻されるものなのです。「高額な解約返戻金」といっても自分が支払った保険料の一部が戻ってきているにすぎないのでよく注意して下さい。
ただし例外として返戻金の自動付加は別です。
安い優良保険(例えば、東京海上あんしん生命の長割り終身保険など)と返戻金の抱き合わせなら加入する価値はあるでしょう。また手元に置いておくと使ってしまうので浪費防止の為にこのような保険に加入するのは一考のよちがあります。
しかし前述のように中途解約では元本割れをおこしたり、元本を超えるためには長期間預ける必要がある事を忘れずに。それでも必要な時に自分が使うよりも預ける方が有益だと考えたのならいいでしょう。
★一定年度健康な場合にお祝い金としてお金を支給するという保険について。
JPのかんぽ生命など、医療保険では特定期間健康で病気にならなかった場合に、健康に対する祝い金として少額だが支給される場合がある。
これらの場合では、別途保険料を支払うケースが多々ある。よって基本的には、特約を付けない方がお得な場合が多い。
★積立利率が年うん%を保障といった保険について。
三井住友海上あいおい生命では、「積立利率変動型終身保険として金利変動への対応力をプラスした充実な・・・」などとうたっています。これは、保険料を積み立てで支払い、満了を迎えると利子付きで保険料が戻ってくるタイプの保険です。
しかしこれも前述の解約戻金の様に、途中解約すると元本が割れてしますので要注意です。
★先進医療保険について。
アフラック(正式名)では、「先進医療を手厚く保障!」などと言い、2000万円の先進医療の保障をうたっている。しかし先進医療で数百万円かかる治療でさえもとても少ない。先進医療とされている重粒子線治療の平均治療費も300万円程度である。保険会社は、2000万円を払う時の事も考えて保険料を設定している。
しかし、自己が500万円で十分と思うなら差額分の保険は自己には不必要な保険と同じである。本当に2000万円もの保障が必要か否か考慮する必要があるだろう。
先進医療保険も特定リスクの特約の一つとして設けられている場合が多い。その他にも特定リスクの特約には次のようなものがある。
●心筋梗塞・脳卒中・ガンなど三大疾病にかかれば保険料が免除
●退院すれば支給される一時金
●抗がん剤治療の場合いに受けられる保障が上乗せされる
●先進医療特約
以上一見すれば得をしそうな保険会社の宣伝文句をみてきた。
保険の商品で損失以上のお金がもらえる「お得、旨い」と一般消費者が思える状況は実はとても少なく次の2つのパターンぐらいであろう。
一つは、がんの入退院など特定の疾病に関する一時金などを特約で加入し支払いがなされた場合。
二つ目は、満期まで満了すると元本以上の払い戻しがある貯蓄性の高い保険であり、無事に満期まで解約せず終了した場合である。
つまり前述した特定リスクの発生率が高い場合には、加入があり得る。また前述したように貯蓄型で元本率が高い場合も加入があり得る。
それ以外の特定リスクの発生率が低い場合や、貯蓄型の元本率が低い場合には加入の必要はないであろう。
だが特定リスクは、発生の見極めがとても難しい。また貯蓄型で元本率が高い商品の場合は、中途解約時の元本率がとても低く設定されており、両者なかなか難しい。
総じていえば「お得、旨い」という状況を実らせるのは難しいという事である。
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